「四国遍路」を題材にした漫画は多くない。
多くないのに、こうも短期間に出版されるとは!
というわけで、同じ「四国遍路」の漫画を描いていた者として、若干複雑な思いで
しまたけひと著「アルキヘンロズカン」(上下巻)(双葉社)
を読みました。
面白かった!
四国八十八カ所の寺を巡れば願いが叶うと信じられる“遍路"。
学生、外国人、時に逃亡者。彼らはいったい何を願い求めて歩くのか。
漫画家として行き詰まった男と、いつも仏頂面で無職の女。
それぞれがそれぞれの理由で四国遍路旅に出て――。
著者が実際に四国遍路で聞いて見て経験した様々な出来事を元に描いた、あらたな旅コミック!
(Amazonより)
主人公はおそらく作者自身で、エッセイ風な展開ですが、女性キャラ視点のエピソードも多いので
不思議な漫画です。
単純に漫画として見れば、見せ方などにつたないところもあるものの
泣かせるところはしっかり泣かせてくれますし
全体に流れる、「いいも悪いもひっくるめた人間模様」が
四国遍路というものの雰囲気を十二分に伝えてくれます。
ああ、こういう描き方もあるんだ、と、ジェラシーを覚えました。
しかしやはり、実際に「通し打ち」をされた方の説得力は違うなあ。
僕の場合は連載だったので、時間的に余裕が無く
区切り打ちで、しかも結果的に徳島止まりだったので
遍路を語るのも、若干気が引けるというか‥。
仕事が無いうちに一度通し打ちもしておきたいなあ。
ああ、歩きたい。
あ、違う違う、「アルキヘンロズカン」ですよ。
ともかく、これはおすすめです!
Amazon
honto
よかったら「めぐる88」1、2巻と合わせてぜひ!(笑)